Marlin Tower

ゲームフイッシュの王様、Blue Marlin/White Marlin/Striped Marlin など カジキ類(マーリン)を追い求めて外洋を疾走するボート。 そのボートに必要不可欠な艤装が、マーリンタワーです。

今やフロリダのトーナメントボートの主流は、オープンタイプボートにマーリンタワーの装着。
低重心のバランスと広いアフトデッキから生まれる戦闘能力は、 同クラスのコンバーチブル艇の2倍はあるでしょう。
他艇よりも早く潮目を発見し、カジキの尾鰭を見つけ、大海原を駆けめぐるその姿は、まさに戦闘マシーンそのものです。
上の写真はプロライン・ブラックフィン・タイダス・パームビーチに艤装されたタワーです。

アメリカではこのようなタワーは、艇を各タワーメーカーに持ち込んで製作してもらいます。
一部ボートメーカーではメーカー純正仕様のタワーがありますが、 ほとんどはパイプウエルダーなどタワー製造会社の製品です。 市場の広さというか、それぞれの得意技を生かした分業化が成り立っているわけです。
しかしこのマーリンタワー、どんなボートにも艤装できるかというとそうではありません。
ボートに求められる一番の要素は、ハル・デッキなどコンストラクションの堅牢さです。
どんなに頑強なマーリンタワーでも、それを支える艇体が軟弱ではいけません。
愛艇にマーリンタワーをご計画中ならば、そのポイントを事前に調べておいた方が良いでしょう。
マーリンタワーを日本で装着するには2通りの方法が考えられます。
1つはあなたの艇がアメリカでも有名なオフショアーボートである場合、 例えばバートラム・ハトラス・ティアラ・パスート・カボーなどの場合。 この場合はアメリカのタワーメーカーにオーダーすることができます。
しかし日本に入った完成品タワーを艇に装着するには、かなり熟練した技術者の協力が必要になります。

2つ目の方法は、日本のタワーメーカー(たいへん少ない)にオーダーすることです。
この場合あなたのボートが、上記以外のボートであっても(日本製のボートであっても) タワーを装備することは可能です。

上の写真は、神戸のアストロマリーン株式会社 が製造したマーリンタワーです。
マリングレードの高強度アルミを使用し、FRPハードトップ・エンクロージャーを備え美しいスタイリ ングを実現しています。
艇体との接合も本場フロリダのメーカーにもひけを取らない仕上がりです。
日本のマリン環境も少しずつ前進しているように感じます。