ハードトップの前、両舷に埋め込まれた、スマートな航海灯があった。
数年前、フロリダで初めて見つけたこだわりの一品である。

当時の僕を大いに感心させてくれた、ちょっと小粋なこのアイデアも、今のアメリカン ボート市場ではお決まりの装備品になっている。 かたや、我が国においては、JCIが認定し現在も厳然として生き続ける航海灯がある。
日本で生産されるボートとヨットの100%が、この種の航海灯を取り付けているようだ。
ボート暦30年の僕が知る限り、日本のマリン業界はこの航海灯と共に歩んできた。
いったいどこに、この長寿の秘訣があるのだろう。
日本人ユーザーの大多数が、このデザインと性能を支持し続けているのだろうか。
それとも、2人乗り小型ボートから、超高級大型クルーザーにいたるまで、日本の海況に マッチする商品は、唯一これらの認定品だけなのだろうか。
僕なんかではとても理解しがたい、恐るべき真理が隠されているとしか思えないのだ。